京都に住まう人々の今

伝統と利用価値の狭間で
伝統と利用価値の狭間で

先日、古からの友人に、実家の売却相談を受けました。

 

『高倉小学校区』。

御池通~四条通&堀川通~烏丸通の所謂『田の字』。

京都の中心部、人気の地です。

 

理由を聞くと、


~今は、北と東が駐車場、南東が公園で日当たりが良い。

そこに近々、マンションが建つらしい。

日照権を対抗できるの?建つ前に売却した方が有利かな?~

との事。

 

京都の中心部では、その昔、繊維・呉服業が盛んで『商業地域』の用途地域に。

その業の衰退と共に、中心部が売却され利用価値のあるマンション・テナントビルへと姿を変えました。

 

鉾町すらも、古くからの人たちが減り、『蟷螂山』のように、マンションの一室に移ることも。

 

建築確認の際『日影図』を審査される事、また、用途地域からして合法的に大きな建物が建つ事に対抗し難い事を伝えました。

 

昔からお住まいの方々が、時代の流れとは言え、『肩身の狭い』思いをされているのが複雑な心境になります。

 

『がんじがらめの都市計画』には賛成できません。

ただ、京都の中心部にこそ「建築協定」を設定しても良いのではないでしょうか。