京都市 行政 VS 民間所有者との間に

祇園祭の後祭を終え、本格的な夏となる京都。

交通渋滞を深刻化させている『四条通歩道拡幅』も、山鉾の巡行では、(間近で見られて迫力があった!)と評判のようです。
(車方の方々は、より神経を使われた事かと。)

先日、新聞に(京都国際ホテル跡地、億ションを断念)との記事が。
業界では確実に思われていた、二条城東側真正面のマンション計画は、市のホテルを要望する申し入れもあり実現が難しくなったようです。

希少な好立地に億ションを建設すれば、他府県・海外の富裕層が『別荘』として購入し、実際の居住者のない、市内の空洞化が心配される。
観光者が年々増加する中で、宿泊施設が不足している事もあり、市が異例の要望をしたようです。

ただ、京都市は以前に建築の制限を厳しく見直し、特に重要なゾーンは個々の制限を加えています。
(この付近は、更地が在っても賃貸マンションなどの収益物件は、高さ制限などで十分な面積が採れず、採算が合わない状況に。)

付加価値が付けやすいマンションならいざ知らず、客室の価格に反映するホテルなどは、デイパッカーの海外観光客には合わないかもしれません。

京都らしさを強調したい行政と、資産を有効活用したい所有者の思惑の違い。
完成間近の梨木神社、その計画が物議をかもしている下鴨神社のマンション。

両者の隔たりを解消するのは、容易い事ではなさそうです。