衹園祭 その町家『会所』

衹園祭 7月を通し、様々な行事が執り行われます。

その中でもハイライトは前祭・後祭と言えるでしょう。

 

豪華な懸装品で飾られた山・鉾は巡行を終えると早々と仕舞われ、鉾の部材等と共に収蔵されます。
次の年まで1年の間、大切に保管される『会所』も各鉾町により様々です。

昔から受け継がれてきた、当時としては当たり前の『町家』がある鉾町。

 

カマキリのからくりで子供たちに人気の『蟷螂山(とうろうやま)』は長い間の休山で町家を失い、
1981年(昭和56年)117年ぶりに再興されてからはマンションを利用しています。

同じように、3年前、約150年ぶりに復興し、49年ぶりの後祭との分離巡行となった『大船鉾』も会所が無く、あちらこちらを借りて収蔵していたようです。

そしてその鉾町で町家(会所)を2年前に購入し、現在に至ります。
この『大船鉾会所』には、所有者の方の意思はもとより、各方面で多くの協力があったと聞きます。

まだまだ、小さな「山」では、御町内で苦労もあるようです。
長い歴史を持つ京都の街衆のお祭りを支えて行くためにも、町家と共に守り続けたいものです。